SW Dejarik

Dejarik Tableの作り方を紹介します(2022年11月に完成)。参考になれば幸いです。

完成した状態は、こんな感じです。

 

3Dデータや必要な部品等の情報は、FacebookのDejarik Builders Groupで入手しましょう。先ずは、「注目」タブの記事を読みましょう。そちらに各種データや部品の入手方法が書いてあります。

3Dデータは無料で入手できます。データを入手してプリント。私は、Creality CR-10S Pro V2を使用しました。フィラメントはPLAを使用しましたがPETGをオススメします。作成当時は標準のビルドプレートを使用していたため、定着が悪くマスキングテープを貼ってプリントしました。これから作成される方は、PEIシートを使用した方が反りがなく綺麗に作れると思います。

 

Table Topのメイン部分はこんな感じで12個のパーツで構成されます。それぞれをダボで固定して接着します。私は接着にアクリサンデーを使用しました。

 

ディティールが細かいパーツは光造形3Dプリンタでプリントしました。写真は、LCD Bezel

 

隙間等をポリパテで埋めます。

 

マイクロベルトサンダー等でヤスリがけ。積層痕は光造形レジンを塗って硬化させて埋めました。

 

細かいヤスリ傷はラッカーパテを使用して埋めます。

 

足の筒状の部品は、PVCパイプ VU350(外径370mm)、長さは600mm を使用しました。

 

Table Topを乗せる箇所は、2枚の板(MDF)を円形にカットしてもらい作成。大きい円はTable Topに合わせて、小さい円はPVCパイプの内径に合わせます。

 

こんな感じで、パイプにはまります。

 

Table Baseは、Dejarik Builders Groupで公開されているデータだと、購入したJISのPVCパイプとサイズが合わないため、データをFusion360で自作しました。PVCパイプが溝にはまる様に設計しています。

 

300mm x 300mmのビルドサイズでプリント出来る様に、こんな感じで四分割のデータにしています。

 

こんな感じで、結構、ぎりぎりのサイズです。

 

四つ揃うとこんな感じ。電源供給用のケーブルが通る様に設計しています。

 

ちゃんとパイプにはまりました。パイプも歪みがあるので余裕をもたせる必要があります。

 

パイプにはめた状態で4つのパーツを接着。

 

ポリパテで隙間を埋めます。

 

表側もポリパテで埋めます。

 

Table Top同様にマイクロベルトサンダー等でヤスリがけします。

 

表側も同様にヤスリがけ。使用する電子部品の電源供給がmini USBなので、Table Base側にはmini USBの延長ケーブルを組み込んでいます。Table Baseにmini USBケーブルをさせる形です。

 

Table Top同様に表面を加工。

 

電気部品は、Dejarik Creationsから購入しています。詳細は、最初に紹介したページに記載されています。

Dejarik Control BoardSwitch Key TraysRotary Encoder Kit

 

Segmented Display Kit ※左の丸い部品はLight Kitの部品

 

Light Kit この辺は自作可能ですが、キットの方がメンテナンス性も良いし、作るのが楽です。

 

アルミ製ノブ 私はREBELSCUMで購入しましたが、現在は販売されていない様です。3Dプリンタでプリントするか、ミスミのmeviy等に発注するのが良いと思います。

 

電気部品を組み立てるとこんな感じになります。

 

本体パーツを塗装。

 

キーは、光造形3Dプリンタでプリントしました。この記事の写真は古いバージョンです。私が作成した後でキーの3Dデータが更新されました。最新版の方が綺麗にプリントできて、壊れにくい様に改善されているので、その後、作り直してます。

 

表面加工して、シルバーで塗装。

 

キーのラベルは、ステッカーを購入しましたが、自分でプリントするのが安上がりで良い気がします。

 

Playing Surfaceはアルミ製の板を使用しています。アルミカットの業者に発注しました。

 

チェックの模様は、Vinyl Stickerを購入。カッティングシートプリンタをお持ちの方はそちらで作成すると良いと思います。

 

アルミ板に貼るとこんな感じです。

 

Vinyl Stickerは、傷がついたり剥がれたりするので、透明のテーブルマットを円形に切って乗せる様にしています。

 

アルミ板は、メンテナンス時に上から内部にアクセスできる様に接着はしておらず、ずれない様に3Dプリンタで作成したガイドを貼ってます。

 

Dejarik Tableを作りたくて3Dプリンタを購入した様な感じだったのもあり、完成してとても嬉しかったですが、かなり大きい物なので、場所が。。。(笑)

Do or Do not. There is no try.

ではでは、またね!

コメントや質問はXの@AB_PROPSにお願いします。

※今回の記事には、有料箇所はありません。

GB Proton pack

リクエストがありましたので、電気部品の実装方法も紹介します。

電気部品の実装は、メンテナンス性を考慮しつつ好みに合わせてが良いと思いますが、私が工夫した箇所をいくつか紹介します。

 

1. 実装位置

電気回路編でもコメントしましたが、写真の様になるべく外装側に電気部品を実装する方法をオススメします。LED部品をマザーボード側に実装しようと思うと実装用の部品が大きくなって、重くなるので。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

スピーカーのみマザーボード側に実装するのがメンテナンス性の面でも良いと思います。スピーカーはコネクタで外装側と切り離す事が可能にするのが良いと思います。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

2. LED実装用部品

私は以下の様な部品を3Dプリンタで作って、LED部品を実装しています。

サイクロトロンLED実装用部品(※フローズンサマー版の例)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

ベントLED実装用部品(写真左)とパワーセルLED実装用部品(写真右)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

3. ロッカスイッチ

 主電源用のロッカスイッチは、プロップを真似てレバー式にしています。レバー部分(白い部品)は3Dプリンタで作成してます。下の写真は塗装前の仮組み状態。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

レバーを赤く塗った後、再度組み立て完成。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

4. 各部品の実装

Amplifierは、パックのクランクノブでボリューム調整できる位置に設置しています。変圧器は主電源スイッチとバッテリーの位置を考慮して配置。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

DFPlayer Miniは、ユニバーサル基盤上に3Vへの変圧器と一緒に配置。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

サイクロトロン側の部品配置はこんな感じです。ワンドのコネクタ側から来た配線は、メンテナンス性を考慮して、一旦、ユニバーサル基盤上に落として、コネクタ経由で各部品へ配線されています。配布されているプログラムの改造をしない場合は、Arduino Nanoもパック側に配置が必要になります。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

5. ホースコネクタ

ワンド側に繋がるホースの接続コネクタは、プロップ同様にきちんと信号が通る様にしました。信号本数を減らすためには機能を減らすか、Arduinoをワンド側に配置する必要があります。なお、私のGhostbusters 1or2のプロトンパックはLANケーブルとLANコネクタを使用しています。※Arduinoをワンド側に配置する方法は、プログラム修正ができない場合は選択しない様にお願いします。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

プロップは、4ピンのコネクタ(192922-1250, 192922-1310, 192922-1190)を使用している様ですが、4ピンだと回路的に足りないので、私は一回り大きい8ピンのコネクタ(192922-1260, 192922-1320, 192922-1200)を使用しています。(恐らく、プロップは音声回路が無いので、4ピンで実現可能なのだと思われます)

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

6. バッテリーの実装

私はメンテナンス性を考慮して、ブースター内にリポバッテリーを入れています。この方式を使用する場合はブースターの排煙機構は組み込めません。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

ブースタープラグを捻って引っ張ると部品が抜ける様に作りました。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

こんな感じでバッテリーが入ってます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

 

バッテリーケースはこの様な物を3Dプリンタで作成して、ブースターのパイプ内に入れてます。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: protonpack010.jpg

7. ワンド側の電気部品実装

ワンド側の部品実装の工夫点は、モーターとバーグラフ。モーターはClippardの中に入れるのがオススメ。3DデータをFusion360に読み込んで改造してます。バーグラフLEDはユニバーサル基盤に実装し背面に空中配線で専用ICを実装してます。

 

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GB Proton pack

スタイロフォームでのProton Packの作り方を紹介します(2021年1月に完成)。

※軽い物が欲しくて作ってみましたが、コスプレボードやサンペルカで作った方が良い気がしてます。時間ができたら、コスプレボードかサンペルカで軽量版を作り直したいと思っています。

私が作成したスタイロフォーム版 Proton Packは、こんな感じです。Wandはマテル社製の物で音はこちらから鳴ります。パック側のLEDはGBFans.comで売っているLED回路を使用(当時は自作する事は考えていませんでした。。。)。

1. 寸法データ

プロトンパックの寸法については、GB Fans.comのこちらのページを参考にしました。

   

2. スタイロフォームのカット

図面を参考にスタイロフォームに線をひきます。

 

 

カットするとこんな感じ。私はスチロール用のカッター(電気を使用しないタイプ)を使用して切りました。

 

 

それぞれのパーツを切って、貼っていきます。接着は、スチノリを使用しました。

 

スタイロフォームで作ったパーツはこんな感じです。

 

円柱形のパーツはちょうど良いサイズのスチロール材が無かったり、カットが面倒だったりするので、塩ビパイプとプラ板を使用しています。

 

 

細かい部品は、加工しやすいプラ板を重ねて作成。この時はまだ3Dプリンタ持って無かったので。

 

バンパーの鞴状の部品もプラ板で作成。

 

今だったら、面倒なので3Dプリンタを使います(笑)。

 

スタイロフォームは、そのままだとスプレー塗料が使用できなかったりプラスティックとの接着ができないので、サンドーマでコーティングしました。

 

サンドーマを塗って固めて各パーツを接着

 

スプレーで塗装。

 

ケーブル等を接続して、ステッカーを貼った後、アリスフレームを接続して完成。因みに、作成中に3Dプリンタを購入した事もあり、バンパーは3Dプリンタで作り直しました。

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Arduino,GB Proton pack

私のProton Packの電気回路を紹介します。参考になれば幸いです。

※電気回路以外については、「GHOSTBUSTERS Proton Packの作り方(3Dプリント編)」を参考にしてください。

こんな感じで動作します。

1. 参考情報

以下のリンクでProton Packの電気回路、ソースコード、サウンドファイルを紹介しています。

https://github.com/CountDeMonet/ArduinoProtonPack

https://github.com/MikeS11/ProtonPack

私は、両方を参考にしていますが、後者の方をベースにして自分好みに改造しています。

 

2. 使用部品

私は以下の物を使用しました。(※2023年3月時点の情報)

3. 回路

私の場合は、Proton PackとNeutrino wandを8Pinコネクタで接続するために、Arduino NANOをwand側に持っていく回路にしています。スイッチがwand側なので、ArduinoをPack側に入れるとコネクタのピン数を増やす必要があるので。※プログラム修正に自信がない方は、「1. 参考情報」の回路をそのまま使用してください。

・DFPlayer Miniはベンダによってピン配が異なる場合(RL反転等)があるので注意。

・配線長によって抵抗やコンデンサが必要になる場合があります。

 

ブレッドボードで回路が問題なく動作するか確認。 

 

4. プログラム

回路に合わせて、LEDの順番や個数を変更するプログラム修正をしています。(質問等が多い場合は、修正箇所を説明する記事を書こうと思います。)

 

5. 実装

こんな感じで電気回路を実装しています。この写真の例では、電源や音響回路をマザーボード側に実装しています。LEDは表側に実装しています。(その後、フローズン・サマー版のプロトンパックを作成したのですが、そちらは、スピーカー以外は表側に実装しています。個人的には、そちらの方がオススメです。)

 

ワンド内部はこんな感じです。振動モーターが邪魔なので、Clippardを自作される方はClippard内に入れるのをお薦めします。

 

※電気部品の実装については、「GHOSTBUSTERS Proton Packの作り方(電気部品実装編)」を参考にしてください。

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GB Proton pack

3DプリンタでのProton Packの作り方を紹介します(2023年11月に完成)。参考になれば幸いです。

※電気回路については、「GHOSTBUSTERS Proton Packの作り方(電気回路編)」を参考にしてください。

私が作成したProton Packは、こんな感じです。

 

1. 3Dデータ

・無料のデータはいろいろありますが、私はQ-packをオススメします。

 https://github.com/mr-kiou/q-pack

作りたいProton Packの種類(Part1, Part2, After Life, Frozen Empire)によって使用するデータが違うので注意。バージョンによりMBのサイズ等も変更になる場合があります。

  

2. 工具類(電気回路以外)

  • 3Dプリンター(FDM):ベッドサイズが300mm x 300mm以上の物がオススメ
  • 3Dプリンター(光造形):クリアパーツ等強度がいらない細かいパーツをプリントするのに使用
  • カッター:パーツの余分な部分を切る場合等に使用
  • ニッパー:パーツの余分な部分を切る場合等に使用
  • ラジオペンチ:ナットを抑えたり、パーツの余分な部分を切り離す場合等に使用
  • ハンドドリル:ネジ穴等を開ける場合に使用
  • 電動ドリル:Alice Pack Frame等にネジ穴を開ける場合に必要
  • ドライバー:+ネジを閉める場合に必要
  • 六角レンチ:六角ネジ(ステンキャップ)を閉める場合に必要
  • ヤスリ
    • 荒削り用:#100以下 私の場合、マイクロベルトサンダー(#80)を使用
    • 下処理用:#200〜#300 私の場合、セリアのクッションヤスリ#270を使用
    • 仕上げ用:#600〜#1000 私の場合、セリアのクッションヤスリ#600と#1000を使用

 

3. 材料(電気回路以外)

  • フィラメント:私の場合、PETGを約7kg使用(壁が2mm、インフィル10〜15%で)。
  • 光造形レジン:細かいパーツをプリントしたり、ヤスリがけで消せない積層痕を埋めるのに使用(積層痕はモデリングペースト+IPAでも良い)
  • 接着剤:私の場合、PETGパーツ同士の接着はアクリサンデー、それ以外の接着はセメダインSuperXGを使用。
  • ポリパテ:パーツ間の隙間を埋めるのに使用
  • エポキシパテ:反った部分等、パーツを修正
  • パテ(ラッカー系):細かい傷を埋めたり表面仕上げに使用。
  • サーフェイサー:塗装前の下地
  • 塗料:ラッカースプレー等
  • Alice Pack Frame:私は、アメリカのAmazonで購入
  • アルミ製マザーボード:私は、Q-Packで準備されているデータを修正して、ミスミに発注(スピーカー用の穴は自分のスピーカーサイズや実装位置に合わせて修正必要)
  • 各種ネジ:ステンキャップ等、色々なサイズが必要。
  • リボンケーブル:GBfanのページ等で購入可能。安くしたい場合は、色が異なるが秋葉原等で同じ様な幅の物を入手可能。
  • リボンケーブルクランプ:ホースクランプ(23mm径)
  • アクリルパイプ:wandのバレルに使用
  • コルゲートチューブ
    • 太さ20mm プロトンパックとニュートリノワンド間
    • 太さ10mm プロトンパックの複数箇所で使用
  • カラーチューブ(またはケーブル):赤、青、黄色、緑が必要。チューブはGBfanのページで購入可能。安く抑えたい場合は同様の太さのケーブルでの代用をお薦め。
  • 真鍮棒(6mm径):イオンアームで使用。
  • 塩ビ板
    • 赤(透明):サイクロトロンに使用
    • 青(透明):パワーセルに使用
  • その他:アフターライフ版、フローズンサマー版の場合は他にも部品が必要になります。

  

3. Slicer

Q-packのデータ作成者はPrusaSlicerを推奨しています。私の場合は、サポート不要のパーツはPrusaSlicerを使用し、それ以外はUltiMaker Curaを使用しました。

殆どのパーツがサポートなしで印刷できるモデルになっています(屋根があるパーツもブリッジを形成する事でサポートレスでプリント可能)。

PrusaSlicerのダウンロードは、https://www.prusa3d.com/page/prusaslicer_424/

Prusa製以外のプリンタでも使用できますが、最初と最後のノズル移動はGコードの変更が必要な場合があります。

UltiMaker Curaのダンロードは、https://ultimaker.com/software/ultimaker-cura/#downloads

スライサーの設定は、私の場合、壁厚2mm(ベルトサンダー等で削るため)、インフィルはジャイロイドで10〜15%(強度が求められるが重いと背負うのが大変)にしてます。

 

4. プリント

こんな感じでパーツをプリントします。

 

5. パーツの加工

マイクロベルトサンダーで積層ズレ等を削ったのち、各パーツをボルト接続&接着していき、プロップで隙間が無い部分はポリパテで埋めてヤスリがけします。

 

マイクロベルトサンダーが届かない箇所で積層痕を消したい場合は、光造形レジンを塗って固めた後、ヤスリがけ(300番くらい)をします(若しくはモデリングペーストをIPAで溶かした物を塗った後、ヤスリがけ)

その後、ラッカーパテを塗ってヤスリがけ(600番くらい)して表面処理。

 

 

6. 細かいパーツの作成

私は、細かいディティールの部品を光造形3Dプリンタで作りました。

 

7. 塗装&仕上げ

サフを吹いて、ラッカースプレーで塗装して、各パーツを組み立てる。

 

ステッカーを貼って、プロトンパックの外側が完成。

 

ニュートリノ・ワンドも同様に作成。

 

マザーボードやアリスフレームを接続して完成。

Do or Do not. There is no try.

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※今回の記事には、有料箇所はありません。

CREALITY CR-10S Pro V2

※本記事は、2020年に書いた記事です。

ども!ABです。

CrealityCR-10S Pro V2のBed Leveling(ベッドの高さ調整)について紹介したいと思います。ユーザマニュアルにも手順は記載されていますが、設定の意味等が分かりにくいと思ったので補足説明を記事にしてみました。細かい内容を理解していなくてもマニュアルの手順通りに設定すれば、ある程度はプリントできると思いますが、3Dプリンタでは一層目のプリントはとても重要なので設定の意味は理解しておいた方が良いと思います。※あくまで私自身の設定方法と考えであって間違いがあるかもしれません。

1)左右の高さ合わせ 先ず、電源を入れる前に、ヘッドが横方向に動くためのバーが水平になる様に、左右の高さ(下の写真の青い矢印の部分の高さ)を合わせます。ここで大きく差があるとベッド側の調整がしづらくなるので、調整時は電源を入れる前に実施する事をオススメします。(電源を入れてしまった後で調整したい場合は、設定画面で「Disable Moter」を押してから実施しましょう。)

 

左右に立っている柱の裏側には下の写真の様にモータがあります。赤い四角の箇所は、モータとシャフトを接続する部品で、ここを回す事でシャフトも回り、バーが上下します。バー全体を上下させたい場合は両方を一緒に回し、片側だけ上下させたい場合は、もう一方が動かない様に抑えながら、片方だけを回します。

 

付属の10cmの板を下の写真の様にバーの下に入れて高さを合わせます。

 

次にもう一方の高さを調整しますが、この際、すでに調整済みの側のシャフトは動かない様に固定しながら調整します。

 

この板は1枚しか付属されていないので、最初は上記の方法で板を入れ替えて調整する必要がありますが、左右同時に高さ調整できると便利です。私は下の写真の様な角材(100mm × 20mm × 20mm)を二つプリントして使用しています。

 

2)ベッドの四隅のナットを締める 左右の高さを合わせる事ができたら、次はベッドの四隅のナットを回して少し締めます。マニュアルに少し締めると書いてある理由は、工場出荷時は緩めてある事と、緩すぎるとプリント時にフィラメントがしっかり定着しないためだと思います。これらの理由への対応自体は、締め具合の基準を自分で作って設定すれば、それほど頻繁に行わなくて良いと言えます。私の場合は、下の写真の様にバネが数ミリ縮む余裕を持たして四隅が大体同じ高さになる様にしています。また、ヘッドが「印刷前のホームポジション」に移動した際にヘッドとベッドが接触しない様にする意味では、毎回ほんの少しだけ締める様にすると良いと思います。(写真では電源が入ってますが、調整は電源を入れる前に実施した方が良いです)

 

ナットは下から右ネジで締めてる構造になっていますので、上から見て時計方向に回す事でナットが緩んでベッドが上がります。上から見て時計と反対方向に回す事でナットが締まってベッドが下がります。この後のバランス調整でもこの四隅のナットを回します。

 

3)ノズル温度調整 電源を入れた後は、先ず、ノズルの温度を上げます。冷えたフィラメントがノズルに付着した状態だと正しく高さ調整できないためです。ノズルにフィラメントが入っておらずノズルが綺麗な場合でも、温めないとフィラメント入れられないので、どちらにしても電源を入れたら先ずはノズルの温度調整ですね。「Temp」を押します。

 

下の写真の画面になりましたら、「Manual」を押します。フィラメントによって適切な温度が異なりますので「Automatic」ではなく「Manual」で調整するのが良いと思います。

 

下の写真の画面に変わったら、Nozzle pre-heatの温度の箇所(赤枠の部分)を押すと、

 

下の写真の温度入力画面になるので数字を入れて、「OK」を押す。下の写真では220℃になっていますが、使用するフィラメントに合わせた温度に設定してください。

 

下の写真の画面になったら、「戻る矢印」を押す。ここでは、ベッドの温度、Hot-bed pre-heatの設定はしていませんが、ベッドも熱で高さが変わるのでBed Levelingの際はベッドの温度も実際にプリントする時の温度に変えた方が良いです。

 

下の写真の画面に変わったら、もう一度、「戻る矢印」を押す。

 

4)Bed Leveling 続いてBed Levelingを実施します。下の写真の様に、最初の画面に戻るので、「Settings」を押す。

 

下の写真の画面になるので、「Leveling」を押す。

 

因みに、上の画面で「Printer info」を押すと、下の写真の様にFirmwareの情報が表示されます。今回の設定は、Ver 1.70.0 BLで行っています。

 

話を戻しまして、Bed Levelingです。「Leveling」を押すと下の写真の画面になって、ヘッドが「印刷前のホームポジション」に移動します。

 

この「印刷前のホームポジション」を調整する事がポイントになります。付属の金属の板(または0.2mm厚の紙)がノズルとベッドの間に入る高さに調整します。

 

次に、「AUX leveling」を押す。

 

下の写真の画面になるので、角を順番に調整していきます。好きな順番で良いですが、2→4→3→5の様に対角を意識した方が調整し易いです。

 

付属の金属の板(または0.2mm厚の紙)を入れて、四隅が同じ隙間になる様に、ベッド下四隅のナットを回して調整します。四隅の調整を繰り返して、四箇所全て調整が不要になったらOK。

 

「戻る矢印」を押すと、下の画面になるので、Auto levelingをONにして、「Measuring」を押す。

 

下の画面になって各ポイントの計測が行われる。

 

下の写真の画面になったら、「戻る矢印」を押す。

 

下の写真の画面に変わったら、もう一度、「戻る矢印」を押して最初の画面に戻します。

 

5)Test Print 続いてテストプリントを実施します。最初の画面で、「Print」を押す。

 

テストプリント用のモデルを選択して、「print」を押す。私は、テストプリント用のモデルとして、四角い一層だけのモデルを使用しています。

 

プリント開始後に高さの微調整をしたい場合は、「Adjust」を押して、

 

下の写真の赤枠の箇所で高さを調整できます。

 

下の写真は、ノズルの高さが高かった場合のテストプリント。線の間に隙間ができたり、軽く折り曲げて線の間が切れる場合はノズルの位置が高いです。ベッドへの定着も悪い。

 

下の写真は、ノズルの高さが低かった場合のテストプリント。線の間はしっかり繋がっていますが、表面が汚い(ノズルで削られた後があったり、薄くなってる箇所があったり)。

 

下の写真は、ノズルの高さがちょうど良い場合のテストプリント。線の間はしっかり繋がっていて表面も綺麗にプリントできています。ベッドにもしっかり定着しています。本番プリントでは一層目が綺麗にプリント出来ている事がとても重要です。一層目が綺麗にプリントできなかった場合は、Bed Levelingをやり直しましょう。

 

ではでは、またね!

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※今回の記事には、有料箇所はありません。

3Dプリンタ(FDM)ノウハウ,CREALITY CR-10S Pro V2

Creality CR-10S Pro V2でのプリント経験を基に、必要な物をリストにしてみました。プリンタの機種によっては必要ない物もあると思います。

1) フィラメント:私の場合、強度と耐久性を重視して、PETGを使用しています。

2) マイクロSDカードとUSBリーダー:私の場合、付属の物の品質が悪く、買い換えました。

3) 工具類:写真左から

  • テープはがしカッター:ベッドから造形物が外れない場合に使用。
  • ニッパー:フィラメントを切るのに使用。私は、本体付属の物を使用。
  • ピンセット:ノズルについた余計なフィラメントを取るのに使用。
  • 金ブラシ:ノズルについた汚れ(焦げたフィラメント)を落とすのに使用。
  • クリーニングニードル:ノズルが詰まった場合に使用。私は、本体付属の物を使用してましたが曲がったので買い替え。
  • 六角レンチ:組み立てやメンテナンス時に必要。私は、主に本体付属の物を使用。
  • スパナ:ノズル交換や本体のナットを閉めたり緩めたりに使用。
  • チューブカッター:チューブを切るのに使用。普通のカッターでも良いが専用の物の方が綺麗に切れる。

4) 交換用部材:写真左上から右上→左下から右下の順で

  • チューブコネクタ:消耗品なので、常に予備を準備しておくのが良い。交換用部材の中でも交換頻度高い。ダイレクトエクストルーダーの場合不要。
  • チューブ:消耗品なので、常に予備を準備しておくのが良い。純正品または純正品と同じ素材の物にした方が良い。
  • ノズル:消耗品なので、常に予備を準備しておくのが良い。一層目が綺麗にプリントできなくなったら交換。
  • シリコンカバー:消耗品なので、常に予備を準備しておく必要あり。
  • サーマルセンサー(サーミスタ):メンテナンス回数が多くなると、配線が切れる場合があるので、予備を準備しておくと良い。
  • ヒーター:メンテナンス回数が多くなると、配線が切れる場合があるので、予備を準備しておくと良い。
  • カプトンテープ:ヒーターのケーブル等をまとめるのに使用
  • ホットエンド:壊れた時のために念の為に準備しておくと良い。調子が悪い時にとりあえずまるっと交換してしまい、時間がある時に壊れた方を修理したりする。
  • エクストルーダー:壊れた時のために念の為に準備しておくと良い。

 

5) ガラスベッド:標準のベッドの定着が悪く、大きい物をプリントする際には毎回マスキングテープが必要で、とても面倒だったため購入。温度が高くなると定着し、温度が下がると造形物が簡単に剥がれるので、便利だが、大きい物はPEIの方が綺麗にプリントできる。

 

6) PEIシート:最近の主流。ガラスベッドよりしっかり定着して、造形物の反りが少ない(=積層のズレが少ない)。但し、造形物を剥がす時はベッドから外さないといけない場合あり(ベッドにはマグネットで着く)

 

3Dプリンタのアクセサリーや交換部材は、AliExpressで購入する事が多いです。(3Dプリンタ自体が中国製の物が多いので、部品も中国から購入するのが安い事が多い)

これまでAliExpressを使用した事がない場合は、アプリで招待コードを使用するとクーポンを獲得できます。私もクーポンをもらえるので是非下記のコードを使用して下さい。

招待コード:IN5QO3UT

 

ではでは、またね!

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※今回の記事には、有料の内容はありません。

Fusion 360

自分の為の覚書ですが、他の人の参考にもなれば幸いです。

3mfファイルをFusion360で編集したい場合、直接ファイルを開いたり、アップロードすると、正しく読み込めない。

読み込む場合は以下の手順を実施すると良い。

  1. Fusion 360で新しいドキュメントタブを開く。(「無題」等)
  2. ツールリボンの[挿入]ドロップダウンをクリックして、[メッシュを挿入]をクリックする。(1枚目の写真参照)
  3. 開きたいファイルを選択する。(ローカルのファイルを開きたい場合は、「マイコンピュータから選択」をクリック。2枚目の写真参照)
  4. ポップアップウィンドウで、[OK]をクリックする。

これにより、3mfファイルを開く事が可能。

この状態ではメッシュデータのままなので、ソリッドに変更したい場合は、「メッシュ」メニューの「修正」→「メッシュを変換」を実施する。

※私の場合、平面が多いデータはFusion360で編集しますが、曲面が多い有機的なモデルの編集にはMeshmixerを使います。

 

 

ではでは、またね!

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※今回の記事には、有料の内容はありません。

Fusion 360

自分の為の覚書ですが、他の人の参考にもなれば幸いです。

STLファイルをFusion360で編集したい場合、直接ファイルを開いたり、アップロードすると、サイズがオリジナルの10倍の大きさになる。

正しいサイズで開いきたい場合は以下の手順を実施すると良い。

  1. Fusion 360で新しいドキュメントタブを開く。(「無題」等)
  2. ツールリボンの[挿入]ドロップダウンをクリックして、[メッシュを挿入]をクリックする。(1枚目の写真参照)
  3. 開きたいファイルを選択する。(ローカルのファイルを開きたい場合は、「マイコンピュータから選択」をクリック。2枚目の写真参照)
  4. ポップアップウィンドウで、「ミリメートル」または目的の単位を選択する。
  5. [OK]をクリックする。

これにより、STLの実際のサイズが保持されます。

この状態ではメッシュデータのままなので、ソリッドに変更したい場合は、「メッシュ」メニューの「修正」→「メッシュを変換」を実施する。

※私の場合、平面が多いデータはFusion360で編集しますが、曲面が多い有機的なモデルの編集にはMeshmixerを使います。

 

 

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※今回の記事には、有料の内容はありません。

CREALITY CR-10S Pro V2

※本記事は、2020年4月に書いた記事です。

どもABです!

今回は、私が購入した3Dプリンタについてレポートしします。

購入機種と選定理由:私は、CREALITY CR-10S Pro V2を購入しました。大きなプリントが可能で、比較的安価で、比較的場所を取らないと言う理由でこの機種を選定しました。自分が作りたい大きい物を作っている国内外の友人にヒアリングしたところ、CREALITYのCR-10シリーズを推奨される方が多かったのでCR-10シリーズを選択(作りたい物を作っている人がいれば、道具も含めて真似れば良いですよね)。下位機種のCR-10はコントローラが別筐体になっていて場所をとるのでProの方を選択(部屋のスペースが限られているので)。V2にするかどうかはメーカのサポートにメールでどう違うのか問い合わせて検討し、V2を選択しました(高さ調整時のセンサの違い)。※3Dプリンタメーカ様へ、機器を提供いただけたら評価記事を書きますので、Twitterの@PolicetrooperABにご連絡ください。

 

購入時期:2020年4月2日に発注、中国からの発送で、2020年4月18日に納品されました。以前から3Dプリンタが欲しいとは思っていたのですが、旅行等で外出が多かった頃は、「購入しても使う時間が無いなぁ」と思っていました。2020年、新型コロナウイルスの影響で、日本でも外出自粛と在宅勤務をすべきと言う雰囲気になり、自宅での時間が増えそうだった事もあり、購入を決意しました。

購入方法と価格:私はCREALITYのオフィシャルショップで購入しました。中国からの配送選択で、商品代金が$629.99、送料が$50でした。最初送料無料の表示だったのに、送料がかかる表示に変わったので問い合わせしたら、「送料が発生する様に変わりました。サイズが大きいのでご了承ください。後から使える$5のクーポンを差し上げます」と言われた。。。なんだかなぁと思いましたが、物は欲しいので発注しました。Amazon.co.jp等で日本の販売店から購入すると1万円以上高かったですし、まぁ良いかと。安く購入したい場合はオフィシャルショップがオススメです。でも日本へ配送してくれる中国では在庫がない事が多いですね。私が購入した時も在庫が復活したと思ったらすぐになくなる状況でした。本社があるのに謎。。。※2024年1月現在、Creality製品は日本向け公式サイトがありそこから購入可能です。

 

サポートについて:私が購入した頃は、問題発生時は、英語での問い合わせが必要でした。CREALITYへは何度か英語で問い合わせしましたが、一応返信はくるので根気よく聞き続けられれば、何とかなると思います。すぐに次回購入時に使えるクーポンで納得させようとする印象がありますが(笑)。※2024年1月現在、公式ストアは日本語での対応をしている様です。

荷姿:こんな感じで廊下を塞ぐサイズです。

 

ダンボールを開けるとこんな感じ。

 

両サイドに入ってたダンボールの小箱とフィラメントを取り出す。

 

ダンボールの小箱の中身は、こんな感じ。小さいパーツ、工具、マイクロSDとUSBアダプタ、USBケーブル、電源ケーブル等

 

本体はこんな感じで環状材に入ってました。

 

緩衝材を外すとこんな感じ。

 

組み立てについて:英語のマニュアル通りに組み立てるだけで特別な技能は必要ないので、電気機械の組み立てが苦手でない方は容易に組み立てられると思います。組み立て方法については、公式のYoutube動画もありますので、購入前にこちらを見て組み立てられるか判断お願いします。

すぐにプリントを試してみたい場合は、マイクロSDカードに入っているファイルを印刷しても良いと思います。フィラメントがもったいないと思われる方は、自分がプリントしたいデータをスライサーソフトで印刷設定してください。

 

無事にプリントが開始できました。

使用後の感想:300mm x300mm のプリントが出来るプリンターの中では比較的コンパクトで、綺麗に印刷できるので大満足です。チューブコネクタの消耗が思ったより早いところのみ改善して欲しいと思いましたが、その後の新機種ではダイレクトエクストルーダーが主流になり、その問題は改善されましたね。※2024年1月現在、CR-10S Pro V2の新品は購入できない様です。

ではでは、またね!

コメントはTwitterの@AB_PROPSにお願いします。

※今回の記事には、有料の内容はありません。